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【風景印深ボリレポート】ここは本当に東京23区?東京都杉並区荻窪編

2020.10.27
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2020年はコロナのおかげで、旅はおろか普段の外出も控えがちです。大好きな風景印活動もお休みで、気分もすっかり落ち込み気味。しかしながら世の中ではGo to キャンペーンが始まり、感染者増加も少し落ち着いたように感じます。大きな移動でなければ(首都圏内なら)OKかな?と、久しぶりに集印+散策を楽しむことにしました。名付けて「風景印 深ボリキャンペーン」!

とても気持ちのいい秋の晴天です。この日は杉並区荻窪を選びました。あちこち移動するので、まずは荻窪駅近くのセブンイレブンでレンタル自転車を借ります。

セブンイレブン荻窪駅前店
セブンイレブン荻窪駅前店

電動付きの自転車、充電は満タンです。これで坂道もへっちゃら!

今回の風景印は「荻窪郵便局」と「杉並善福寺郵便局」の2局です。絵柄のモチーフが同じ場所に存在しているものがいくつかあるので、一緒にまわることにしました。

荻窪郵便局風景印と東京杉並善福寺郵便局風景印
荻窪郵便局風景印(今川家累代の墓、善福寺公園、大田道灌が献植したマキの樹)、杉並善福寺郵便局風景印(萩、地蔵坂、区花のサザンカ、富士山)

まずは荻窪郵便局へ。集配局なので大きな建物です。手帳に風景印を押してもらいました。

荻窪郵便局と風景印
荻窪郵便局

荻窪郵便局の風景印に描かれている「マキの樹」を訪ねます。郵便局から200mくらいのところにある荻窪八幡神社に向かいました。

荻窪八幡神社
荻窪八幡神社

約千百年前に創祀されたと伝えられる、とても歴史の長い神社です。御祭神は応神天皇。学問成就・家業隆昌・延命長寿・出世成功の守り神とされています。思っていたより広くて緑も多く、鳥居も立派でした。

荻窪八幡神社ベンチ

参道を進むと、左手に猫の塑像がついたベンチがありました。猫同士の距離は1m以上あります。猫区切りで一人ずつ座れば、自然にソーシャルディスタンスできるという仕組み!(もちろん世情をふまえて作られたものではないと思います)

荻窪八幡神社

美しい神門を通り、本殿の敷地内に進むと…

荻窪八幡神社マキの木

ありました!これが「マキ(高野槙)の樹」です。荻窪郵便局風景印の左側に描かれています。この木は室町時代の武将、太田道灌が植樹したもので、樹齢はなんと500年以上! 豊島氏と争った「江古田・沼袋原の戦い」の前に、勝利を祈願して植えられたそうです。見事勝利を納めた道灌ですが、この樹の生命力を考えると確かにあやかれそうな気がしますね。

お参りを済ませて、またサイクリングです。住宅地を抜けて杉並善福寺郵便局にやってきました。

杉並善福寺郵便局と風景印
杉並善福寺郵便局

手帳に風景印を押してもらいます。こちらの印は平成15年に使用開始されました。たくさんのモチーフが描かれ、当時の局長さんの心意気を感じます。

杉並区地蔵坂

風景印の中心に描かれている道は「地蔵坂」といい、郵便局の前を走っている道路がそれにあたります。なるほど、上りと下りの切り替わるあたりが絵に表現されていますね。名前の由来はかつてこの道沿いにお地蔵様があったからだそうで、今は「観泉寺」というお寺に移築されています。観泉寺へは後ほど。晴れていれば印に描かれているとおり、道の先に富士山が見えるそうです。この日は曇っていて残念…。

ちなみに印の右側に「寺分(てらぶ)」と文字がありますが、地蔵坂は別名「寺分坂」というそうです。う〜ん、細かいこだわり!

せっかくなので地蔵坂を通って、次の目的地「善福寺公園」に向かいました。電動アシスト付き自転車だから、坂道もラクラクです。

東京都立善福寺公園

杉並区のオアシス、善福寺公園です。広い敷地内にたくさんの緑が生い茂り、善福寺川源流である善福寺池があります。

東京都立善福寺公園

杉並善福寺郵便局の風景印には「荻」という植物が描かれていますが、ススキによく似ています。もともとこの辺りは低湿地帯で、荻や井草といった植物がたくさん生えていました。付近に「荻窪」や「上井草」など、植物の名前がついた地名が多いのはその名残なのでしょう。池の中にもそれらしき植物が見えます。

東京都立善福寺公園

荻窪郵便局の風景印にはボートを楽しむ人が描かれていますが、なるほどボート貸出所があります。夏は親子連れなどで賑わうんでしょうね。

東京都立善福寺公園

ああ、ここは本当に東京23区かしら…。紅葉はもう少しあとですが、十分美しい景色です。公園内はベンチが多く、休憩できる場所がたくさんあります。途中のコンビニで購入したホットドリンクを片手に、私もひとやすみして過ごしました。

善福寺公園周辺地図

休憩しながらGoogleMapを見ていると、1つ気になる場所を見つけました。

井草八幡宮

昔からこの地に生い茂る井草を名前に採用しているところに、日本古来の信仰心を感じます。せっかくなので行ってみよう、きっとささやかで可愛らしい神社なんじゃないかな…なんて想像しながら、善福寺公園を出発したのですが。

井草八幡宮
井草八幡宮大鳥居

まさかの鳥居ドーン! 高さ約9mの、なんと立派な大鳥居。奥に続く緑、敷地はすごく広そうです。予想に反し、これはなかなかお目にかかれない規模の神社なのでは…。

井草八幡宮参道

参道もドーン! この横幅と長さ、間違いなく初詣には地元の人が押しかける名所ですね…。平日の夕方ということもあり、歩いているのは私だけ。広い参道を独占できる機会はそうそうありません。

井草八幡宮楼門
井草八幡宮楼門

本殿敷地内に入る前の楼門です。こちらも大変見事な建築物で圧倒されます。しばらく眺めていたら、ちょうど七五三のお参りに来られた家族連れの姿が見えました。男の子と女の子の兄妹、可愛かったなあ。

井草八幡宮楼門

立派な楼門を内側からも。ここは本当に東京23区かしら…。「日光です」とウソをついても、信じてもらえそうな景観です。

井草八幡宮本殿
井草八幡宮本殿

本殿は杉並区最古の木造建築物です。御祭神は八幡大神(やわたのおおかみ)、応神天皇。豊富な湧水の善福寺池が近いので、この付近にはかなり古くから人々が生活していたらしく、境内地からも縄文時代の住居跡や土器が発見されるそうです。

ところで先の荻窪八幡神社「マキの木」で紹介した太田道灌ですが、豊島氏征伐の際はこちらにもお参りしたとか。ならば私も何か戦勝祈願をと考えましたが、いま打ち勝ちたいものといえばコロナウィルスくらいなので、それも引っくるめて「世界平和」としました。何卒よしなに。

そして最後の訪問地、観泉寺に移動しました。ここではまず、杉並善福寺郵便局の風景印から深ボリします。

東京都杉並区観泉寺

観泉寺入口の手前に、石柱の門で区切られた一角があります。ここに「地蔵坂」から移築されたお地蔵様が置かれているのです。

東京都杉並区観泉寺

同じように様々な場所から引っ越してきたと思われるお地蔵様たちが並んでいました。同志が集まって、心なしか楽しそうに見えます。

東京都杉並区観泉寺

屋根の形からして、このお地蔵様ではないかと思います。これが以前は地蔵坂にあったんですね。こちらでの暮らしはいかがですか?

東京都杉並区観泉寺
観泉寺

さて、観泉寺境内に入りました。日中は誰でも無料で入れますが、あまり知られていないのか、私一人でした。ここも広く、そしてすみずみまで手入れされた庭が大変美しい場所です。

東京都杉並区観泉寺

樹の根本一面に、ふんわり盛り上がって元気よく生い茂るスギゴケ。以前育てたことがありますが、少しでも水やりを怠ると、あっというまに元気がなくなって枯れてしまった記憶があります。庭師の方が丁寧にお世話されているんでしょうね。

東京都杉並区観泉寺

ここは本当に東京23区かしら…(本日3度目)。

東京都杉並区観泉寺

お目当ての「今川家累代のお墓」を探します。本堂を正面に左に入る小路があり、この先は檀家さんの墓地です。その中に今川家のお墓もありました。

東京都杉並区観泉寺 今川家累代の墓

墓地の一角に塀で囲まれた場所があり、入口の案内板には「東京都指定旧跡 今川氏累代墓」と記載されています。今川家とは戦国時代、桶狭間の戦いで織田信長に破れた今川義元一族のことです。その子孫は江戸時代、高家として幕府に仕えました。義元から三代目となる直房が、ここ観泉寺を今川家の菩提所とし、一族の供養を行うことを決めたのです。

東京都杉並区観泉寺 今川家累代の墓

この独特のお墓の形、荻窪郵便局風景印に描かれているものに間違いありません。美しい景観のお寺で、きっと皆さん安らかに眠られているのではないでしょうか。見学させていただいた感謝とともに手を合わせ、その場を後にしました。

今回の深ボリキャンペーンは以上となります。かなりあちこち行きましたが、善福寺公園での休憩を合わせて4時間ほどでした。杉並区は緑の多い住宅都市というイメージがありますが、お寺や神社は敷地が広いため、自然の度合いがさらにパワーアップしますね。「ここは東京??」な場所ばかりでした。

できれば冬の晴天日にもう一度来て、地蔵坂からの富士山を眺めてみたいです。