【風景印お便り】小樽堺町郵便局新印開設!北一硝子三号館を外枠に描いた、魅力的な変形印
北海道のYさんから、きれいな風景印でお便りをいただきました。
いつもありがとうございます!
新印北海道小樽市
小樽堺町郵便局風景印

- 意匠:北一硝子三号館、浮き球、オタルナイ運上屋の跡、常夜灯
- 使用切手:2019年10月2日発売 日本の伝統・文化シリーズ 第2集
- 参照:小樽堺町通り商店街HP、北一硝子HP、小樽観光協会おたるぽーたるHP
歴史ある煉瓦作りの建物が運河沿いに並び、その景観の美しさが際立つ小樽の街。
雪がふればさらに美しさを増し、寒い時期でも観光人気は衰えません。
天狗山からの夜景やガラス製品の名産地としても有名なので、情緒と輝き、両方のイメージをあわせもつ魅力的な場所。
私も「いつか行ってみたい」と、想いこがれ続けている一人です。
ハガキには説明がついていました。
Yさんガイドにしたがって、まずは北一硝子三号館からフカボリ!
小樽市堺町の名所で、小樽観光では外せないスポットです。
建物は明治中期(明治24年)に建てられた木骨石張倉庫で、最初は漁業用倉庫として、みがきニシンなど魚の加工品が納められていました。
外壁に使われてた小樽軟石は断熱効果にすぐれ、倉庫の壁材としては最適のもの。
百年以上を経た今も昔のまましっかりとした姿を残す、貴重な文化遺産です。
現在は北一硝子三号館として使われていますが、Yさんから教えてもらったとおり、かなり楽しい場所のようです。
ガラスショップだけでも「和のフロア」「洋のフロア」「クリスタルの館」「ミュージアムショップ」などコンセプトごとに分かれており、さながらガラスの美術館のよう!
北海道の地酒やワインを扱うお店(ガラスのグラスに合いますね!)、美味しい北海道&小樽グルメが楽しめるCafeもあります。
小樽堺町郵便局風景印は、この建物を外枠に採用した変形印です。

また印の下部に「浮き球」と書かれていますが、これは漁業で使われる漁具のことです。
漁網を浮かせる目的や目印として、現在も使われています(海に丸い玉が浮かんでいますよね)。
古くから小樽は漁業が盛んでした。
特に明治から大正にかけては、ニシン漁の全盛期!
当時はガラス製のものが使われていて、風景印にはその姿が描かれています。
「オルタナイ」とは?
「オタルナイ」とは小樽の昔の呼び名だそうです。
「砂の川の道」を意味するアイヌ語からつけられました。
「運上屋」とは?
江戸時代、この地に住んでいたアイヌの人々との取り引きを松前藩(現在の北海道松前郡松前町に居所)が行っていました。
松前藩の家臣は取り引きを商人にまかせ、その代わりに利益の一部をもらうようになります。
商人たちが経営のため、場所ごとに作ったのが「運上屋(家)」です。
江戸時代の取引はかなり盛んで、運上屋も蝦夷地内(現在の北海道)に85か所も作られていたそうです。
その1つが以前、現在の小樽堺町郵便局の付近にありました。
1866年の火事で建物はなくなってしまい、現在は「オタルナイ運上屋跡」としるされた石碑がたっていますが、それが風景印にも描かれています。
→4travelサイトクチコミページに、写真がたくさん掲載されています
小樽堺町郵便局近くのメルヘン交差点。
そこのシンボルとしてたたずんでいる常夜灯(小樽海関所灯台)が風景印に描かれています。
もともとは明治4年(1871年)に、信香町(小樽港近く)に設置された灯台だったそうです。
明治7年5月に焼失したきりでしたが、平成9年、今の場所に再建されました。
足元は円形360度、石作りの腰かけになっており、よい休憩場所となっているようです。
→4travelサイトクチコミページに、写真がたくさん掲載されています
小樽堺町郵便局は建物も風景印もリニューアルということで、新たな観光スポットの一つになるといいですね!
旅行先では必ず郵便局による私も、いつかおとずれる日を楽しみにしています。