【風景印旅レポート】完全なオフシーズン!真冬の奈良県吉野編
初めて奈良の奥里、吉野山へ行きました。完全オフシーズンの今は人もまばら。逆に考えれば静けさに満ちていますから、自然や自分の心と会話するには良い時期です。

気ままな一人歩きを楽しみますが、困ったことが一つ。食べ物が手に入らないのです…。飲食店もお土産屋もほぼお休み。できれば名物の葛料理屋や柿の葉寿司を食べたく、お店の方に声をかけてみますが「今の時期は作ってないんだよー」とのお返事。昼押しでいよいよ腹が減り、やっと開いていた葛餅のお店で、ひとまず食べ歩き餅を一つ買います。贅沢な本葛の旨み!

花は無くとも文化財の素晴らしさに変わりはありません。金峯山寺 蔵王堂の壮大なこと。歴史の重みと共に圧倒される気がします。

そしてここで、私はある看板を見つけてしまった。
「首から上の守り神 脳天大神」
首から上にご利益があるそうで、受験や病気の願掛けが多いそう。実は私、近年低気圧が近付くと喉に不調が起こるのです。これは最もあやかりたいご神仏の力だろうと、迷わず参拝することに。
「脳天大神→」の表示にそって境内を進むと、また看板。
「耐えられるか⁉︎ 階段450段!」
参拝するには450段の階段をクリアしないといけないらしい。一瞬心がゆらいだけど、この不調が消えるなら!と心を強くして歩を進めます。ついに階段入口到着。

…なに、この急勾配…。しかも行きが下り。ということは、帰りは450段の上りです。これはキツいわー。私以外、誰も居ないわー。グズグズ思いながら鳥居側にさしてある補助杖を手に取ると、その杖の入れ物にまた看板。

知らんわ!っていうか、ここにまで出るんか! 半ばヤケクソ。
450段をソロソロと一人で下る時間の長いことよ。聞こえるのは湧き水の流れる音と、自分の息づかいだけ。すれ違う人も居ませんし、こんな時間はなかなか過ごせるものではありません。


なんとか無事に到着、そして参拝。「ここ数年、喉につかえる感じと言いますか、飲み込みにくかったり話にくかったり…」とゴニョゴニョ唱え、願掛けというよりむしろ患者。 一息ついたら意を決して、450段の上りに挑みます。体から吹き出す汗を感知し、本気を出す上下のヒートテック。12月の山奥だというのに暑くて暑くてたまらない!上り切った時には滝のような汗を流してました。 冷静に考えれば、葛餅カップ一杯のエネルギーで450段上り下りできるなんて超健康体じゃん…。ありがとうございました、神様。
さて、吉野山の郵便局にも風景印はあります。


蔵王堂と満開の吉野桜。キレイな鳶色で押してもらい、すっかりご機嫌です。
神様のご利益(?)は続き、郵便局から数軒奥に行ったところに豆腐屋さんが経営されるお食事処がありました。ここが大変美味しくて、特にザル豆腐は別格。お土産にも買ってしまいました。保冷剤は凍らせたオカラで、これも調理して食べられるそうです。お豆腐屋の鏡!

お店情報、載せておきますね。
【豆腐茶屋 林(中店)】
〒639-3115 奈良県吉野郡吉野町吉野山551
定休日:火・水曜日 (4・11月は無休)
営業時間:9:00~16:00
HP:http://www.yoshinoyama-tofu.jp/index.php
オフシーズンだからこそ貴重な体験ができる吉野山。ぜひ皆様も。